毎月恒例の飲食店レポート。
今回は、9月に訪れたストックホルムのワインバーについて。
8月末〜9月頭にかけて、ベルリンとストックホルムに訪問してきた。数ある飲食店を巡ってきた中で、内装と提供物のバランスが今一番興味のある業態に近かったこちらのお店をピックアップしてみる。
Bar Montan
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お店があるのはストックホルムのリノベーション地帯。
屠殺場だった広大なスペースがリノベーションされ、様々な店やレストランが入っている。
大きなクラブがあったりと、夜にかけて人が集まってくる新興エリアだそう。こういったエリアに新進気鋭のお店が増えていくのはどこの国も同じだ。
■内装
- 店内はバーカウンター6席ほどに、テーブル席がバラバラに配置されている。メインのスペースは赤(赤褐色)をキーカラーに設定しており、壁や天井、カーテンまで赤に統一。レースで少し外が透けるカーテンはパッチワークのような作り。今僕達が運営しているホームグッズブランド、MYTONEで作ろうと取り組んでいる韓国のカーテン、ポジャギの考え方。かなり高いので、ここまで細部へのデザイン投資を行うのはさすが海外。これは日本では見たことが無いので、自分達のお店に取り入れたい。
- 隣接するリスニングラウンジ、Hosoiの入り口にも大きなポジャギが。入店のわくわく感を高めるカーテン使いが面白い。
- 入り口の看板はスナック等でよく使われるもので、日本から持ってきたとのこと。手書きで書かれた店名の羅列がこちらも既視感無く新鮮。日本人だからこそ馴染みが深く、やられた感!身の回りのものを見回して、ツイストしたアイデアを考えるのは、面白いアイデアを生み出す方法論の一なので、今後も継続したい。

- カウンター天板はレザーで、空間と同じく赤褐色に。レザーの天板は高級感があり、コンクリート剥き出しの工場物件に温もりを与える絶妙なバランス。ここが石だと冷たくなり過ぎる気がしたので、バランス感覚が秀逸だなと感心した。今後レザーの天板はやってみたい。
■食べたもの
- 豚ハム
とりあえずツマミを、ということで頼んだ最初の一皿。
- とうもろこしのフリット
日本の居酒屋に出てくる天ぷらみたいな感じ。みんな大好きなスナックなので、LOBBYでは盛り付けから考えてメニュー化しても良さそう。
- お肉のカルパッチョ
あると頼んでしまうお肉のカルパッチョ。スウェーデンでもハズレ知らずのメニューのよう。
- 魚介のカルパッチョ
ほんのり味付けにワサビが効いていて非常にバランスが良い。盛り付けも新しい。
- 焼き豚
照り焼きっぽい味付け。かなり美味しかった。これはHoneの1Fに良さそう!
- チーズ:ブリア・サヴァランと桃のコンポート
デザート仕立てのチーズ。一人一皿で提供される。絶品だったが、少し重く食後には食べきれず。日本なら量は少量でいいかも。
■料理の味わい
- 非常にカジュアルで、バランスが良い料理。同行した料理人の友人も「こういうのが良いんだよね」「休みの日はこういうのが食べたい」と絶賛で、友人達とラフにワイワイ飲みながら過ごす時間にふさわしい。
- 日本インスパイアなメニューも多く、以前LOBBYの2Fで実施した居酒屋LOBBYを彷彿とさせる
- Honeの2Fだとカジュアルすぎるが、LOBBYの2Fでこのくらいの料理が出せたら、食事ニーズを増やせると感じた。
- デザート代わりのチーズはブリア・サヴァラン。とてもクリーミーで、はちみつをかけてデザート感覚で食べる。ストックホルムでは、最後にチーズと蒸留酒のストレートを必ず提案される。このカルチャーは日本ではなかなか根付かないかもしれないが、提案としては面白いので、今後自社店舗でも取り組んでみたい。
会社としての新たな取組として、年明けにはLOBBYの2Fスペースを別店としてオープンしたいと考えている。店舗化を考えるに当たり、業態としてはMontanの様なワインバーをイメージしている。
素敵な内装の中で、ちょうど良い、気の利いた美味しい料理が出てくる。
Honeはややハレの日向けの業態になっているので、さらにカジュアルな業態を作りたい。近くに住んでいたら、月に1度は来てしまうようなお店。
2Fで食事とワインを楽しみ、1Fに降りてきて、〆にカクテルを飲む。
自社店舗の中でそんな流れが作れたら最高だ。
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